PM NOTE
記事
プロジェクトマネージャー(PM)の役割とは?仕事内容を場面で解説
プロジェクトのPMを任された。けれど、自分が何をすればいいのか、どこまでが自分の仕事なのかがはっきりしない。PMの役割は、肩書きは知られていても、中身が見えにくい仕事です。プロジェクトマネージャーの役割と仕事内容を、場面ごとに整理します。

プロジェクトマネージャー(PM)の役割とは、プロジェクトの目的を果たすために、計画を立て、人と仕事をつなぎ、決めるべきことを決めてもらいながら、最後まで進めることです。自分で手を動かす作業者ではなく、プロジェクト全体が前に進むように、段取りと調整を引き受ける人です。
ただ、「段取りと調整」と言われても、毎日何をしているのかは見えにくいものです。この記事では、PMの仕事を、立ち上げから終わりまでの場面ごとに紹介します。そのうえで、PMに向いている人、よくある誤解、社内でPMを置くときの注意を順番に整理します。
PMの役割を一言でいうと
PMの役割は、次の3つにまとめられます。
- 決める段取りをつくる:目的・範囲・期限・体制を、決めるべき人に決めてもらう
- 人と仕事をつなぐ:誰が、何を、いつまでにやるのかをはっきりさせ、関係する人どうしの情報をつなぐ
- ずれに早く気づいて直す:予定と実際の差を見つけ、締切・中身・人のどれを動かすかを決めてもらう
大事なのは、PMがすべてを自分で決めるわけではないことです。最終的に決めるのは、プロジェクトの持ち主(オーナー)であることが多く、PMは「決めるための材料と場」を用意します。プロジェクトマネジメントの考え方そのものは、プロジェクトマネジメントとは?基本の考え方と進め方で詳しく紹介しています。
場面で見る、PMの仕事内容
立ち上げ:目的と範囲をそろえる
プロジェクトが始まるとき、PMが最初にするのは、関わる人の頭の中をそろえることです。何のためにやるのか。どこまでやって、何はやらないのか。いつまでに、誰が関わるのか。これを言葉にして、オーナーと関係者に確かめます。
この段階で、決める人を名前で決めておくことも大切です。誰が最後に決めるのかがあいまいなままだと、途中で必ず止まります。立ち上げの場で何を決めるかは、キックオフで、これだけは決めておく5つのこと。にまとめています。
計画:やることを分けて、順番と担当を決める
目的と範囲が決まったら、やることを洗い出して分け、順番と担当と期限を決めます。全部を細かく決めきる必要はありません。最初の数週間は細かく、その先はおおまかに置いておき、進みながら細かくしていきます。
あわせて、途中の節目を決めます。「この日までに案を決める」「この日に一度試す」といった区切りがあると、遅れに早く気づけます。
実行:毎週、進み具合と困りごとを確かめる
プロジェクトが動き出したら、PMの仕事の中心は「見て、つなぐ」ことになります。決まった日に関係者と短く集まり、予定どおり進んでいるか、困っていることはないかを確かめます。
この場でPMが気をつけるのは、報告を聞くだけで終わらせないことです。止まっているところがあれば、何が足りないのかを聞き、決める人が必要なら判断をお願いし、人が足りないなら手当てを考えます。困りごとは、早く出てくるほど小さく済みます。
変化への対応:ずれたら、何を動かすかを決めてもらう
計画どおりに進むプロジェクトはほとんどありません。予定より遅れる、途中で頼みごとが増える、担当者が抜ける。ずれが起きたとき、PMは状況を整理して、選べる道を並べます。締切を延ばすのか、やる中身を減らすのか、人を足すのか。どれを選ぶかを、オーナーに決めてもらいます。
ここでPMがひとりで抱え込んで、なんとか帳尻を合わせようとすると、無理が積み重なっていきます。ずれは隠さず、早く共有することが大切です。
終わり:振り返って、次に残す
プロジェクトが終わったら、目的が果たせたかを確かめ、うまくいったことと、次に変えたいことを振り返ります。決めたことや作ったものを、あとから見ても分かる形で残しておくのも、PMの大事な仕事です。
PMに向いている人
PMには、特別な資格や経験が必要なわけではありません。次のようなことが得意な人は、PMの仕事に向いています。
- 全体を見て、抜けや重なりに気づける
- 相手の立場に合わせて、分かりやすく伝えられる
- 言いにくいことでも、早めに口に出せる
- 決めてほしいことを、相手が決めやすい形にまとめられる
専門知識は、あれば助けになりますが、PMの仕事の中心ではありません。専門のことは専門の人に任せ、PMはその人たちが動きやすい状態をつくります。
PMの役割でよくある誤解
PMが全部決める
PMは決める人ではなく、決めるための材料と場を用意する人です。PMが何でも決めてしまうと、オーナーや関係者が当事者でなくなり、あとで「聞いていない」が起こります。
PMはいちばん手を動かす人
人手が足りないと、PMが作業まで引き受けてしまいがちです。けれど、PMが作業に追われると、全体を見る人がいなくなり、ずれに気づくのが遅れます。手を動かすのは、どうしても必要な場面に限ります。
PMは兼務でもできる
小さなプロジェクトなら、ほかの仕事と兼ねてもかまいません。ただ、兼務のPMは、通常業務が忙しくなるとプロジェクトのほうが後回しになりがちです。兼ねるなら、PMとして使う時間を週の予定に先に入れておきます。
社内でPMを置くときの注意
社内でPMを任せるときは、役割と権限をはっきり伝えることが大切です。何を決めてよくて、何はオーナーに上げるのか。どれくらいの時間をプロジェクトに使ってよいのか。ここがあいまいだと、PMは責任だけを負って、動けない立場になってしまいます。
社内にPMを任せられる人がいないときは、PMの役割だけを外に任せる方法もあります。何を任せられて、何は社内に残すべきかは、PM代行とは?社内に専任がいないプロジェクトを進める方法で紹介しています。
まとめ:PMは、プロジェクトが前に進む状態をつくる人
プロジェクトマネージャーの役割は、決める段取りをつくり、人と仕事をつなぎ、ずれに早く気づいて直すことです。
- 立ち上げでは、目的・範囲・期限・体制をそろえ、決める人を決める
- 計画では、やることを分けて、順番・担当・節目を置く
- 実行では、毎週の場で困りごとを早く拾い、つなぐ
- ずれたら、何を動かすかを並べて、オーナーに決めてもらう
- 終わったら振り返り、次に残す
PMがいるかどうかで、同じメンバー、同じ計画でも、プロジェクトの進み方は大きく変わります。
おまかせPMは、社内に進める人がいないプロジェクトを、PMの役割ごとお引き受けするサービスです。PMを置きたいけれど任せられる人がいないときは、どこから手をつけるかの整理から、ご相談ください。
PMは決める人ではなく、決めるための材料と場を用意する人です。