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担当者が異動しても、プロジェクトを止めない「残し方」。
担当者の異動が決まり、引き継ぎの資料もきちんと用意してもらった。それなのに、次の担当者に代わってから、プロジェクトがぴたりと止まってしまった。そんなことはないでしょうか。

異動や退職、長い休み。担当者が代わるのは、どの会社でも避けられないことです。それでもプロジェクトが止まるのは、引き継ぎの量が足りないからではありません。残されているものの種類が、ずれていることが多いのです。
「何をしたか」は残るが、「なぜそうしたか」は残らない
引き継ぎ資料には、作業の手順、ファイルの場所、関係者の連絡先が並びます。どれも必要な情報です。
一方で、「なぜこの案に決めたのか」「誰が反対していて、どう話がついたのか」は、担当者の頭の中にしか残っていないことがほとんどです。書くほどのことではないと思われているか、書き方が分からないまま、異動の日を迎えてしまいます。
経緯を知らない人が、同じ話をくり返す
経緯を知らない次の担当者は、よかれと思って動きます。資料を見て気になった点を関係者に確認し、よさそうな案を出します。
ところがそれが、すでに話がついていたことの蒸し返しだったり、前に断られた案だったりします。関係者からすると「またその話か」となり、次の担当者は理由も分からないまま、やりにくさを抱えることになります。やがて、誰に何を聞けばいいのか分からなくなり、手が止まります。
引き継ぎで渡すべきだったのは、作業の手順よりも、判断の経緯だったのです。
日ごろから残しておきたい、4つのもの
異動が決まってから慌てて書いても、経緯はうまく思い出せません。ふだんから、次の4つを更新しておくのがおすすめです。
1. 決めたことの一覧
いつ、誰が、何を、なぜ決めたのかを、1行ずつ残していきます。長い議事録は読まれませんが、決めたことの一覧なら、次の人が数分で経緯をつかめます。
いちばん大事なのは「なぜ」の欄です。理由が分かれば、状況が変わったときに、その決定を見直してよいかどうかも判断できます。
2. まだ決まっていないことの一覧
何が決まっていなくて、誰が決めることになっていて、いつまでに決めるのか。これが分かれば、次の人は最初の1週間で何をすればいいかが分かります。
3. 関係者の地図
誰が関わっていて、それぞれ何を気にしているのか。何を誰に相談すればいいのか。名前と役割と、その人が大事にしていることを、1枚にまとめておきます。連絡先が前の担当者の個人のメールにしか残っていない、という状態も避けます。
4. 次にやること
最後に、次にやることを3つまで書いておきます。資料を読んでも、何から手をつければいいかが分からないと、人は動けません。
資料を渡すだけで、終わらせない
4つがそろっていても、資料だけでは伝わらないことがあります。相手との距離感や、会議の空気、言葉にしにくい気づかいです。
そこで、前の担当者と次の担当者の期間を少し重ね、同じ会議に1回は一緒に出るようにします。前の担当者が進め、次の担当者が横で見る。次の会議では、役を入れ替える。1回一緒にやるだけで、資料の読み方が大きく変わります。
担当者が代わっても、止まらないプロジェクトへ
人が代わるたびに止まるプロジェクトは、特定の人の頭の中で動いています。経緯を外に出して残しておけば、担当者が代わっても、プロジェクトは次の人へ渡っていきます。
ただ、通常業務を抱えながら記録を残し続けるのは、簡単ではありません。記録と段取りを担う人がプロジェクトの中に1人いるだけで、担当が代わるときの負担は大きく変わります。
おまかせPMは、プロジェクトを進める役割を、期間を決めてお引き受けするサービスです。担当が代わる時期のプロジェクトも、ご相談ください。